今日は、この冬一番の冷え込みだそうです。
これから、この「一番」も更新されていくのですね。

本当に気がつけばという感じで、当院も開院してからちょうど半年となりました。

当初はどうなることかと思われた色々なことも、少しずつ体裁が整ってきて、院内はようやく落ち着いた趣となってまいりました。
プライベート的にも、激変した生活ペースにようやく慣れ、リズムが整ってきた・・整って・・整・・・
と言いたいところですが、まだまだ半拍遅れのズレがあるようで(泣)。

そんな中でも、中身の濃い休日を過ごしております。
先日は東洋医学会の滋賀県部会に参加し、興味深い話を聞いてまいりました。

前々回にも書いたことですが、ストレス等でイライラしている状態を東洋医学では「肝が高ぶっている」と捉えます。
ベースには、他の心・肺・脾・腎と合わせた五臓が、それぞれ密接に関わり合って人間の心身を構成しているとする考え方があります。
各臓器には、現代医学的に明らかになっている働き以外にも、それぞれ受け持っているパートや特徴といったものがあり、五臓には、じゃんけんの三すくみのように強弱・・お互い持ちつ持たれつ・・の法則性があるとされています。

例えば、「肝が高ぶっていると食欲がなくなるのは、高ぶりすぎた肝が脾(=胃腸の働きを含む)の働きを邪魔するから」という感じ。
これを現代医学的に言いかえると、「ストレスで交感神経の緊張状態が続き、拮抗する副交感神経の働きが落ちるため、胃腸の動きが悪くなって食欲がなくなる」ということになります。

このことを、参加した部会で田中秀一先生が仰っていたことが、胸にストンと落ちました。

「肝はジャイアンで、脾はのび太。肝が高ぶる=ジャイアンが強くなると、元々強弱の関係にある脾ののび太が弱る」という言い換え。
だから、その状態を助けるために、ジャイアン=肝を抑える処方や、のび太=脾を助ける処方が必要だとのこと。

患者さんの90%にウケるそうですが、納得です。
なんて分かり易い表現! すごいなー。 上手いなー。

しっかり奥深くまで理解してこそ、分かり易いたとえ話もできるというもの。
私は・・まだまだ修行中です!