様々大変なパンデミックの一年、それを言い訳にするつもりはありませんが、一年近く更新できていないブログを開きました。
おかげさまで当院は、既に穏やかな日常を取り戻したかのように、心身ともに落ち着いた状態で、以前と変わりなく診療することができています。
そんな中、高校時代の友人から頼まれて、先日、某短期大学で講義させていただく機会がありました。
友人は看護師の資格を持ち、現場勤務の経験もあるのですが、近年は養護教諭を育成する大学で教鞭を取っています。
今年度はパンデミックの諸々のせいで、大学のカリキュラムの一つである、学校や医療現場での実習ができなくなったそうです。
そこで、学外から講師を招いて、実地研修の代わりになるような講義やディスカッションを行うことにしたそうで、学校医をしている医師から話をしてもらうプログラムの講師役として、白羽の矢が立てられたようです。
突然のLINEで、気軽に頼まれました(笑)。
直接電話で詳しく説明を聞いて、最初は「そんなん、無理やわ〜」と断ったのですが、長々と雑談するうちに、便秘の子供が多いという話に友人が食いついてきて、是非その話を!という流れになってしまい、学校医の何たるかを話すことはできなくても、日常診療している便秘の話なら・・と、困っている友人を助けたい気持ちもあり、結局引き受けてしまいました。
当日は、友人の同僚である大学の先生数人を含む30人ほどの前で、便秘症の全般的なお話をさせていただきました。
皆真剣に聞いてくださり、数名から質問までいただけました。
初対面の大人数の前で喋るなんて久しぶりで、あがってしまうかなーと若干緊張していたのですが、特に心拍数が上がるとか赤面するとかもなく、淡々と話すことができました。
これくらいのことでは動じなくなった自分を頼もしく思うと同時に「いやー、年取ったなー」とも(笑)。
講義後のディスカッションにも参加を求められ、久しぶりに教育の現場に身を置いた率直な感想を述べてきました。
長年教師をしている友人は「医療現場とは違うゆったりした時間が流れてるやろ」と言っていましたが、本当にその通り。
ディスカッションの総括として、友人が学生たちに向けて言った言葉が嬉しかったです。
「今日、久しぶりに旧友(=私のこと)に会って、彼女が高校時代と変わらず、ずっと学び続けていることを知って、とても嬉しかった。
学生のあなた達は、今は持てる時間の全てを学びに使えるけれど、社会人になるとそうはいかず、仕事もして沢山の新しい事も覚えながら、自ら求めて学び続けていかなくてはならない。」
大学の先生方が何度も使う「学び」という言葉、とても新鮮に思えましたが、そうか、私も日々走りながら学び続けているんだなと気付かせてくれました。
貴重な機会をくれた友人に感謝しています。
ありがとう!スエちゃん!!